マツダは19日、ルイス・ブース顧問の次期社長就任を内定した。マーク・フィールズ現社長はマツダでの約4年の任務を終え、フォードに帰任する。ブース顧問の社長就任は6月下旬の定時株主総会および取締役会で正式決定される予定。
マツダの渡辺一秀会長は、「ブース氏は主要な自動車市場を熟知しており、またR&D、生産、ビジネス戦略など多岐に渡る領域を経験してきた。社長就任後は、マツダの現在の勢いを引継ぎ、更に高めながらマツダを力強くリードしてくれるものと期待している」と語る。
ブース氏は1948年11月7日、イギリスのリバプール生まれ。70年にリバプール大学で機械工学士を取得し、後に英国勅許管理会計士資格を取得した。78年に商品開発の財務分析コーディネーターとして欧州フォードに入社した。
80年代と90年代前半はイギリスとドイツにおいて財務、トラック事業、商品開発、生産、販売と多岐にわたるマネージメント職を歴任。92年にディアボーン本社の財務スタッフに移り、93年から96年に、やはり商品開発、生産など様々な職務を歴任した。
97年7月からサウス・アフリカ・モーター・コーポレーション(SAMCOR)のグループ・マネージング・ディレクターを務めた。当時SAMCORはフォード車とマツダ車の組立拠点である合弁会社だったが、これを解散し、南アフリカ・フォードを設立した。
2000年1月にアジア太平洋・アフリカ事業、テクニカルスタッフ担当プレジデントに就任し、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランドおよびインドの執行責任を持ち、アジア太平洋におけるフォードの戦略の責任者であった。そして2002年3月1日付けでマツダのコーポレートストラテジー担当顧問に就任していた。
フィールズ氏は98年8月にマツダに赴任、99年12月に代表取締役社長に就任した。フォードに帰任後、フォード・モーター・カンパニー・グループバイスプレジデント(グループ副社長)、プレミア・オートモーティブ・グループ担当に就任する予定。
2月末に、今回と同じ内容で社長人事予測報道がなされたときは「憶測である」とのコメントを発表していたのだが……。