警視庁は14日、コンビニエンスストアの駐車場から幼児が乗ったままのクルマを盗み出し、身代金を要求しようとしていたとして、足立区内に住む37歳の男を未成年者略取と窃盗の容疑で逮捕していたことを明らかにした。
警察の調べによると、この男は今月6日の午後8時40分ごろ、足立区西新井のコンビニエンスストアでカギが付いたままの状態で止められていたクルマを盗んだ。ところがこのクルマの車内には3歳の男児が寝ており、それに気づいた男は誘拐して身代金を要求することを思いついた。
しかし、子供が小さすぎて電話番号や住所を聞くことができず、しかも「帰りたい」と泣き出したことを面倒に思い、クルマを盗んだコンビニに戻ったところを母親から通報を受けて駆けつけていた警察官に逮捕された。
検挙当時、男は意味不明の言動をしていたため、精神科医の診察を受けさせるなど慎重な捜査を続けていたが、最近になり「バカなことをした」と罪を認める供述を行いだしたため、13日までに未成年者略取と窃盗の容疑で正式に逮捕したという。
男は犯行の動機として「そこにカギが付いたままのクルマが止まっていたから盗んだ」と供述しているが、最近このような事件が急増している。短時間の買い物であってもクルマのカギは必ず抜いておくということは忘れぬよう心がけて欲しい。