『アテンザ』で重要視されているのは、性能ばかりではない。見た目の品質感、音、触感など、すべての面において高い感性品質が与えられている。これはマツダが従来苦手としてきた分野だけに、新生マツダがどう変わったかを裏付けるファクターとなりそうだ。
ボディ各部の隙間は限界まで狭められる。ヘッドランプユニットとフロントバンパーの隙間はわずか1.5mm。また従来は4−4.5mmだったボンネットフード、フェンダー、ドア、トランクリッドそれぞれの隙間も3.5mmに縮小されている。
ドアラッチの噛み合い部には低摩擦コーティングが施され、ドアの開閉フィール、開閉音も上質なものに。ドアノブも高さ、動作角度、ドアとの隙間などを測定し、人間工学的に使い心地を分析、形状や設置場所が決められている。
シートはクッション、シートバック形状、ウレタンやバネ特性、フレーム構造の検討を徹底的に行い、ヨーロッパ車を越える水準のものを追求したという。ノイズについてもエンジン音の徹底的な向上、新サスペンションや吸音材の最適化によるロードノイズの削減などにより、アウディA4、BMW3シリーズなどのプレミアム・ミディアムモデルと同等の性能を実現している。徹底した風洞実験により、風切り音もライバルに比べて極小レベルに抑えられている。