コンピューターにミスはない---過信が免許の誤発行を生み出す

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神奈川県警は8日、コンピューターのプログラムミスから、本来は5年の有効期間で発行するべきだった21人の運転免許証を、誤って期間3年で発行してしまったことを明からにした。この21人の免許は再発行して正規のものと交換していくという。

県警によると、この21人は最初に原付免許を取得し、今回の更新以前に普通自動車の運転資格を取得した「併記免許取得者」で、6月1日に施行された改正道路交通法で「3点以下の軽微な違反が1回の者も優良運転者として有効期間5年の資格を与える」となったにもかかわらず、この条件をプログラムするのを忘れていたため、軽微な違反も累積として残ってしまい、有効期間が3年になってしまった。

誤った免許を手にした人からは「おかしいのではないか?」というクレームも寄せられたが、免許課の職員は「コンピューターが管理しているから間違いはない」とこれを押し切っていた。

県警では「極めて初歩的なミス。ご迷惑をお掛けした21人には自宅などを訪問して正しい期間が記された新しい免許証をお渡ししたい」とコメントしているが、6月以降こうした単純なミスが原因による誤発行は後を絶たない。

「コンピューターだから間違いない」はいろいろな場面で聞かされるセリフだが、データを入力するのは人間である。「入力した内容が間違っている」という可能性を過小評価し、盲目的に「コンピューターだから間違いはない」という幻想を信じきるかぎり、今回のようなトラブルが無くなることはないだろう。

《石田真一》

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