診察せずに診断書発行!? 暴力団に好評の医師を逮捕

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神奈川県警は20日、診断を一度もせずに偽の診断書を発行し、保険会社からの診療報酬などを騙し取っていたとして、横浜市港南区にある整形外科病院の66歳院長を詐欺と医師法違反(虚偽診断書作成)の疑いで逮捕したことを明らかにした。交通事故を装って詐欺を行った容疑で逮捕されている暴力団関係者の「あそこの病院はすぐに診断書を出す」という供述が摘発のきっかけになったという。

警察の調べによると、この院長は昨年2月、交通事故の被害に遭ったと“自称した”33歳の男に対し、何の診察も行わないまま「頚椎ねんざで2週間の加療を要する」という内容の診断書を発行し、その後も継続して治療したことを装い、保険会社から治療代として合計80万円近い診療報酬を不正に受け取った疑いがもたれている。診断書を受け取った男もこれを基に700万円近い保険金を騙し取っており、詐欺容疑ですでに逮捕・起訴されている。

この院長は暴力団関係などから1億円近い借金があり、返済が行き詰ったことから、それを理由に利用されるようになったと取調べで供述しており、実際に暴力団関係者からは「診断書をすぐに発行してくれるし、睡眠薬の処方も早い」と評判だった。反面、保険会社からは「診断内容に疑問がある」とマークされており、詐欺容疑の発覚以降は診療報酬の支払いを中断する会社もあったようで、それが不正行為に拍車を掛ける一因にもなったようだと警察は判断している。

今後は余罪も含め、慎重に捜査を進めていく方針だというが、過去数年に何件程度の不正診療を行ったのかは院長本人も把握しておらず、難航が予想されている。

《石田真一》

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