ルビコン川を渡らんとする『Jeep』の苦悩とは

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ルビコン川を渡らんとする『Jeep』の苦悩とは
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かつてはアメリカンSUVの顔とも言えたジープだが、このところのSUV人気と、この夏から発売が始まった『ハマー H2』に押され気味。そこでジープという名前を守ろうと、12年来の宣伝文句"There's Only One" も'Only in a Jeep'と変更され、力が入れられている。ラングラーの7スロットグリルの中央にも新たにジープロゴが入れられ、裁判で争ったハマーH2と「明確に区別」をつけている。

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ジープのマーケティング主任、ジェフ・ベル氏は、ハマーが軍用車だったことを皮肉り、「ジープは殺人機械ではない。上品なアメリカンヒーローだ」とコメント、ハマーについては「見る人に恐怖を抱かせる車」と辛らつだ。

ジープがこのところ苦戦しているのは、SUVブームによって乗用車的なSUVが増え、それらがスタイルだけで人気を呼び込んでいるのに対し、従来のオフロード機能を優先したスペックからなかなか脱することができなかったため。

スタイル重視の消費者は、値段の高いジープよりもオンロードで乗用車のような乗り心地を提供してくれるモデルを選んだ。そこでジープも、ソフトな乗り心地を加える努力を遅ればせながら始めたのだが、ジープブランドにとっては「ルビコン川を渡る」ような決心であり、すべてのモデルを変えていく必要があるのか、など社内でも議論は尽きていないようだ。

現在のジープの年間売り上げを、10年以内に40万台から80万台に倍増したい、というクライスラーの考えと、「ジープ」という名前が現わす機能を死守したい、という現場の考え。オフロード機能ではハマーに追撃され、オンロード機能では他のSUVに大きく水をあけられているジープの苦悩は続きそうだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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