気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年9月20日付
●日産、拡大路線に転換、中国・東風汽車と合弁調印、巨大市場で足固めへ(朝日・13面)
●トヨタ、小型トラック国内生産全廃、タイ、最大の拠点に(朝日・13面)
●商用車の東京モーターショー、来月30日から一般公開(朝日・13面)
●ホンダ車リコール、車・バイク16万台(朝日・37面)
●青色発光ダイオード訴訟、会社側に特許権(毎日・1面)
●再生への提言、奥田碩・日本経団連会長「不良債権処理思い切った決断を」(毎日・9面)
●トヨタ・カローラ、首位逆転へ改良(読売・10面)
●日米欧の自動車首脳会合開催へ(東京・8面)
●マイクロソフト、大型トレーラーでIT教室、全国150カ所巡回(東京・9面)
●三菱・ダイムラー、トラック新会社、一号車2005年にも販売、年産1万台、排ガスを削減(日経・13面)
●アイシンAWと日産、初取引、自動変速機を供給(日経・13面)
●自工会、水銀など環境負荷物質の削減対象を追加(日経・13面)
ひとくちコメント
出遅れていた日産自動車が中国市場でも巻き返しに動き出した。きのう19日、中国第3の自動車メーカーである東風汽車と乗用車、商用車の合弁生産を柱とする包括提携に合意し、カルロス・ゴーン社長と東風の苗総経理が北京で正式調印した。きょうの朝日など各紙が経済面で大きく取り上げている。
「日産の出資額は約1200億円で、日本企業による中国合弁事業としては最大規模」(日経)、「日産ブランドの乗用車など2006年に中国国内で55万台の生産・販売をめざす」(産経)などと、スケールも大きく、「コスト削減に軸足を置いたゴーン改革は、巨大投資を伴う拡大路線に明確に転換した形だ」(朝日)と報じている。
日産は2004年度末までに世界市場で100万台以上増やす計画を打ち出しているが、頭打ち傾向にある日米欧では期待薄のため、急速に拡大している中国の巨大市場で大バクチを打つことになる。