電動スケーターは原付バイクとみなす---兵庫県警が初見解

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兵庫県警は25日、キックボードにモーターを組み込んだ「電動モーター付きスケーター」を道路交通法で定められた原動機付き自転車(ミニバイク)に当たると判断し、原付免許を取得せずに運転中に事故を起こした22歳の女性を道交法違反(無免許運転)で送検する方針を示した。動力付きスケーターを原付バイクと同等に見なしたのは全国でも初めてのケースで、追随する都道府県が出てくる可能性がある。

兵庫県警の調べによると、この女性は今年9月、兵庫県尼崎市内の市道で電動モーター付きスケーターを運転中、交差点を曲がろうとしたクルマと衝突して転倒するという事故を起こした。女性はこのスケーターで歩道を走っていたが、クルマの運転者は女性が交差点に突然進入してきたと認識しており、「よくわからないうちに事故になってしまった」と供述しているという。

女性の運転していたスケーターには電動モーターが組み込まれており、自転車よりスピードが出る構造になっていたとみられる。このため、公道を走る場合は原付自転車(ミニバイク)と同様の扱いになり、ナンバーの取得も必要。運転する際には免許証とヘルメット着用も必要となる。ところが、スケーターを扱う販売店の多くは「自転車感覚で免許不要、誰でも簡単に運転」、「ヘルメットもいらない」といった形でこれを売り出している。

購入者の側もヘルメットなしで運転したり、速度が速いために車道を走るケースも見受けられ、この夏以降は人身事故も急増していた。年齢も小学生から20代後半まで多岐に及んでおり、重大な事故を招く恐れもあるとして警戒されてきた。

県警ではスケーターによる事故を防止するため、原付と同じ扱いになるということをアピールすることを目的に、他者を巻き込むケースとなった今回の事故に道交法の適用を決めたようだ。

また、女性にこのスケーターを販売した店が、客に対してどのような指導を行っているのかを含め、さらなる捜査を続けていくことを表明している。

《石田真一》

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