気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年11月18日付
●無免許の少年“暴走”、千葉で中2が運転民家に突っ込み死亡、茨城では警官引きずり10メートル、盗難車運転の高2逮捕(産経・31面)
●経産省、先端技術設備投資に税優遇の方針、ガソリン超深度脱硫装置など対象(日経・1面)
●コラム「回転いす」鈴木修・スズキ会長「現状に甘んじるな」(日経・11面)
●ドコモ・マシンコム、車両の運行情報を携帯で確認するシステム(日経・13面)
●自動車保険、分類細かく割引制で保険料に格差(日経・15面)
ひとくちコメント
月曜日付の朝刊各紙は自動車関連などの経済記事が極端に少ないが、それにしても、きょうの紙面は、日経でもスズキの鈴木修会長のコラムが掲載されている以外は、自動車メーカーの記事はほとんど見当たらない。そんななか、週末の16日付の東京朝刊が「UFJ銀行、トヨタなどに最大5000億増資要請」という気になる記事を1面トップで掲載していた。
UFJと言えば、英紙タイムズが14日付の紙面で、奥田碩・日本経団連会長が「日本の4大銀行グループのうち、少なくとも1行が来月にも国有化される見通し」と語ったと報じたことで、株価が急落。これに対して、奥田会長は全面否定をしたが、15日のUFJの終値も前日に続き売られ、上場以来の安値を更新した。
トヨタなどへの増資要請は国有化を念頭に策定された政府の「金融再生プログラム」に対する前向きな抵抗の表れともみられるが「トヨタの出資が実現すれば、UFJにとっても大きな信用補完効果が期待できる」と東京は解説している。奥田発言は、「不健全銀行」を相手にしばらく尾を引きそうで、その影響は予想外に大きくなりそうだ。