【新聞ウォッチ】トヨタ“終戦宣言”---『カローラ』vs『フィット』販売競争

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【新聞ウォッチ】トヨタ“終戦宣言”---『カローラ』vs『フィット』販売競争
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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日読売毎日産経東京日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2002年11月20日付

●自動車大手5社の9月中間、海外生産好調で増収増益、下期は北米に陰りも(朝日・13面)

●日産自動車、大阪、名古屋、福岡、札幌の4証券取引所上場廃止、東証単独上場に(朝日・13面)

●カローラ、フィットに及ばず、トヨタ「終戦宣言」国内新車販売台数、34年ぶり首位交代へ(毎日・8面)

●日産自動車、9月中間決算、最高益に(毎日・8面)

●いすゞ、北米SUV撤退へ、富士重工との提携解消(読売・8面)

●マツダ、スズキからのOEM軽自動車「ラピュタ」改良発売(東京・9面)

●日産自動車、窓用フィルムを自主回収(東京・26面)

●日経平均「100円割れ」214社に、バブル崩壊後最多(日経・1面)

●三菱自動車・ダイムラー、低公害ディーゼルエンジンの共同開発、米社も参加(日経・11面)

●トヨタ「カローラ」南アフリカ製を豪州に輸出(日経・11面)

●自動車世界戦略、重み増すアジア拠点(上)(日経・11面)

ひとくちコメント

33年間、乗用車の国内新車販売台数でトップを走ってきたトヨタ自動車の『カローラ』が、年間ランキング首位から転落し、ホンダの『フィット』に追い抜かれることが確実になった。「無理な営業は需要の先食いや大幅な値引きにつながるため、事実上の“終戦宣言”を行なった」と、きょうの毎日が報じている。

1−10月の累計でフィットに2万台差をつけられたものの、張富士夫社長は「年末ぎりぎりの最後まであきらめない」と、ディーラーなどに檄を飛ばしてきたが、18日のトヨタの取締役会で「生産能力から考えて年末までに逆転は困難」と報告されたという。敗戦の理由が、「販売力」ではなく「生産能力」なのだそうだ。しかも、「車名別の国内トップを維持できなくても、日本車として世界トップの地位は変わらない」(同社幹部)と説明している。

確かに、カローラは世界市場でも人気車種。円安傾向で儲かる輸出を優先する気持ちはわかるが、「生産が間に合わない」というところなど、如何にも負けず嫌いのトヨタらしい言訳だ。年末を待たずにトヨタが“終戦宣言”をしたことで、ホンダのほうの“乱売”も歯止めがかかることになるだろう。

《福田俊之》

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