警官から逃走した少年がトラックにはねられ重傷---1年前にも似た事件が…

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11日午前、群馬県高崎市内の市道で、任意同行を求められた警察官から逃れようとした19歳の少年が大型トラックにはねられ、重傷を負うという事故が起きた。

群馬県警・高崎署の調べによると午前9時ごろ、窃盗容疑で逮捕状の出ている19歳の少年宅に高崎署の警察官4人が訪れ、少年に対して警察署への任意同行を求めた。少年は9時20分ごろ玄関に姿を現し、捜査員の促しでパトカーに向かうふりをしたが、そのまま全速力で逃走を開始した。4人の捜査員は少年の後を追跡しようとしたが途中で見失ったという。

事故が起きたのは逃走直後の午前9時25分ごろだった。少年は自宅から200メートルほど離れた市道を横断しようとして飛び出したところ、走ってきた大型トラックにはねられた。少年は全身を強く打ち、あごの骨を折るなどして全治2カ月の重傷を負った。

少年は「警察官が家に来た理由がわかっていたので逃げた」と収容された病院で供述。高崎署も「捜査員の予測を超えた行動で具体的な危険性も予測できなかった」とコメントしている。

高崎署がこれと同様のコメントをしたことが1年前にあった。2001年11月18日の夜、自転車を無灯火状態で走っていた大学生に、職務質問しようとした警察官が「おい兄ちゃん」と呼びとめたが、大学生は警察官を暴力団員と誤認。逃走の末に幹線道に飛び出し、クルマにはねられ死亡したという事故についてだ。

高崎署は事故直後「大学生が現場から逃走したことは予測不可能な事態。途中で見失ったため、捜査員も事故も目撃していない」とコメント。だが、実は覆面パトカーで追跡していた警察官が事故の瞬間を目撃。必要な救護措置を行わず現場から逃走したことが後に明らかになった。

今回の事件はこれとパターンは違うが、4人の警察官が現場に居合わせながら少年の追跡に失敗していること、逃走を開始した場所から事故現場まで200メートル程度しか離れていないこと、そして前回同様に「予測不能な事態」としていることなど、類似した点もまたいくつか見られる。

《石田真一》

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