警視庁は13日、今年1月1日未明に行われた「初日の出暴走」の際、自分たちを追い越した乗用車に腹を立て、金属バットなどで襲撃した暴走族グループ27人(うち少年19人)を凶器準備集合容疑で逮捕し、傷害容疑で追送検したことを明らかにした。
この暴走族は東京都下の昭島・立川の両市を拠点に活動するグループ。警視庁少年事件課の調べによると、このグループは今年1月1日未明、立川市から新青梅街道などを経由して新宿まで走行する初日の出暴走を計画。午前2時過ぎに金属バットなどを持ち寄って小平市内のファミリーレストラン駐車場に集合し、現役メンバーとOBの50人で暴走を開始した。
ところが暴走を開始した直後、41歳の会社員が運転する乗用車がグループを追い越そうとしたことに腹を立て、強制的に停止させた上、メンバー全員でこのクルマを襲撃した。クルマは金属バットで殴打されて破壊。乗っていた4人も重軽傷を負った。
警察では目撃情報などから危害を加えた暴走族グループの特定を進めていたが、別の事件で検挙したメンバーが関与を自供。このことからグループの現役メンバー全員を逮捕した。
警視庁では年末年始にかけて行われる初日の出暴走を例年以上に警戒しているが、今年は事前に暴走族グループを壊滅に追い込むという手法にスイッチしており、今回の一斉逮捕もその一環だと思われる。