啓発ポスター登場のあの人も一安心? 被害総額7億円の盗難グループ摘発

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警視庁は17日、芸能人や会社役員が所有する高級乗用車をターゲットに、1999年から2年間で300台あまりの盗難を繰り返していたとして、30歳の男ら13人を窃盗や盗品等有償譲り受けなどの容疑で逮捕したことを明らかにした。被害者には盗難防止を呼びかける啓発ポスターにも登場した梅宮辰夫さんも含まれているという。

警視庁・捜査3課の調べによると、今回逮捕されたのは30歳の男を筆頭とする窃盗グループ。20人前後で構成されると推測しているが、今回は中心メンバー13人が逮捕されている。このグループは1999年9月から2001年9月までの間、関東地方(東京、茨城、栃木、埼玉、千葉、神奈川の各都県)を中心に、メルセデスベンツやBMW、トヨタ『セルシオ』や『ランドクルーザー』などをターゲットに盗みを繰り返していたとみられている。

被害者の多くは会社役員や芸能人だが、グループは街を走る高級車のナンバーを記録し、運輸支局で所有者の住所を割り出したり、芸能界紳士録などの名簿で高級車を持っていそうな芸能人が所属するプロダクションの場所を把握し、給油などのちょっとした隙を狙い、クルマを乗り逃げする手口で犯行を重ねていた。被害者の中には数度の盗難被害に遭い、そのことから自動車盗難防止を呼びかけるポスターに登場して話題となった梅宮辰夫さんも含まれているが、梅宮さんが所属するプロダクションが所有するベンツが盗難された際も、事務所スタッフが給油中にガソリンスタンドのトイレに入った隙を狙われている。

被害総額はおよそ7億円とみられ、最近の自動車盗難グループの摘発例では文句なしのトップクラス。盗んだクルマは車種によって、国内で流通させるか、海外に転売するかを決めていたらしい。犯行グループの中には正規輸出を手掛ける自動車販売業の男も含まれており、書類上は正規輸出扱いになっていた可能性が高い。

グループの一部は犯行への関与を今も認めておらず、警視庁では逃走を続けるメンバーの行方を含め、事件の全容解明に向けて逮捕者を厳しく追及する方針。

《石田真一》

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