【初日の出暴走2003】河口湖の攻防、今回は天の助けで警察圧勝

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警視庁と山梨県警は昨年12月30日深夜から1月5日未明にかけての間、大規模な暴走族取り締まりを実施した。従来から行われてきた高速道路のインターチェンジ付近や主要幹線道だけではなく、山梨方面につながる一般道でも検問を設置して取り締まりを強化した結果、ピークとなる1月2日までに河口湖や富士吉田方面へ到達した暴走族メンバーの数は昨年の同期比で1/3以下まで激減したという。

警視庁は12月31日午前から取り締まりを本格化。東京都西部の八王子市などで改造車を対象とした検問を行った。この結果、道路交通法違反(整備不良)で70人を検挙。うち2人の少年については無免許運転の疑いで現行犯逮捕している。同日夜から天候が悪化して雪が降り始めたこと、千葉・茨城方面からの流入を首都高の段階で遮断したこともあり、確認できた改造車両の数は126台(昨年同期は201台)に留まった。

山梨県警はトラックによる改造車の事前搬入を想定し、12月30日夜から取り締まりを本格化。他県からの応援部隊を含めて1日あたり400〜500人を大月市、河口湖町、富士吉田市などの各検問所に投入した。今回からは富士北ろく5市町村(富士吉田市、河口湖町、忍野村、山中湖村、鳴沢村)が新たに制定した「暴走族追放条例」を適用。期待族も摘発の範囲に含めた。

12月31日深夜から天候が悪化。河口湖町では積雪も観測されるような状況もあり、暴走を行う改造車の姿は皆無に近い状況。1日午後から数台の改造四輪車がようやく確認できるような状態だった。2日の午後5時までに道交法違反で摘発した数は26件で、昨年同期比の1/3以下まで大きく減少した。また、新条例の適用は1件もなく、暴走族に関する110番通報の数も4件と大幅に減った。

この結果を警視庁では「他県からの流入を東側で阻止するとともに、西側からの流出を未然に防いだため」とコメント。山梨県警では「検問強化の成果ともいえるが、大晦日の天候悪化で走行を断念したのではないか」と、今回の事態を冷静に分析している。

《石田真一》

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