大阪府警は7日、原付バイクを使い72歳の女性から現金1万5000円の入ったバッグをひったくった17歳の少年を窃盗容疑で逮捕したと発表した。ひったくり犯罪撲滅のために設置された、ある秘密兵器が逮捕のきっかけになったという。
大阪府警・豊中署などの調べによると、この少年は昨年10月27日の夕方、豊中市新千里東町の路上で、帰宅途中の72歳女性の背後から原付バイクで近づき、追い抜きざまに現金1万5000円入りのバッグを奪った疑い。少年はそのまま現場から走り去った。
ところが今回の現場付近には、大阪府警が一昨年10月から設置を始めたスーパー防犯灯が設置されていた。これは夜間撮影も可能なCCDカメラを組み込んだ街灯で、被害者が緊急通報ボタンを押すと付近の20数台が一気に作動。逃走中の犯人をカメラが捕捉し、撮影した画像はADSL回線などを使って府警本部の通信指令室に伝送される。詳しい仕様は公表されていないが、一部のカメラは常時録画状態にあり、緊急通報される数分前からの画像を記録しているとも言われている。
今回の事件では事前撮影をしていたカメラに女性の背後から接近する原付バイクが。通報後に一斉作動した19基のうち7基が撮影したものには、逃走中の犯人の顔が前方から鮮明に記録されていた。そしてこれが決め手となり、逮捕に至った。
逮捕された少年は警察の取り調べに対し、現場付近にスーパー防犯灯が設置されていたことを「知っていた」と供述。だが「警察のハッタリだと思った」として、そこにカメラが設置されていることを信じていなかったという。また、これ以外にも50件のひったくり犯罪について関与をほのめかす供述を行っているという。
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