場所の把握ができない!! 兵庫県警、携帯電話からの通報増加に泣かされる

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兵庫県警は8日、昨年1年間に受理した110番通報の件数が約66万件に達していたことを明らかにするとともに、過去初めて携帯電話からの通報数が加入電話や公衆電話などの固定式電話を上回ったことを明らかにした。クルマで移動中のドライバーが携帯電話を使い、「事故を目撃した」と通報を寄せることも多いが、場所の特定が困難になるなど新たな問題も生じている。

兵庫県警の調べによると、昨年1年間に受理した110番通報の総件数は約66万4000件に達した。このうち移動式電話(携帯電話)からの通報は22万3000件あまりとなり、前年比で1万6000件も増加した。対照的に固定式電話(加入電話や公衆電話)からの通報が減少し、こちらは前年よりも4000件減った。全体の比率も移動電話49.4%、固定電話46.6%、消防など他機関からの転送4%となっている。

携帯電話からの通報が増えたことで、通報者の現在地がわからなくなるという新たな問題もクローズアップされた。固定式電話の場合、110番受付時にデータベースからおおよその位置を特定できるが、携帯電話は電波を受信した基地局によって、本来の場所と異なる地点を示すこともある。また、通報者自身が移動中で今いる場所を把握しておらず、通報されても場所がわからないということが多々発生するようになった。

これは110番受付後、現場に警察官が駆けつけるまでの時間を表す「レスポンスタイム」にも反映。平均値が2001年の5分53秒から、7分52秒と2分も悪化した。全国平均の6分22秒と比較しても1分30秒遅れとなり、携帯電話による通報の弊害が目立ち始めた。

全国の警察本部がほぼ同様の悩みを抱えており、警視庁は10日から電柱や交通標識の固有番号をデータベース化し、それを現在地の把握に役立てるという新しい取り組みを開始する。同様のシステムは関西圏では奈良県警がすでに導入しているが、システム更新には多額の費用がかることから、兵庫では他県の導入結果を判断しながら今後の検討課題のひとつにしていく、としている。

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《石田真一》

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