運転手はバスに不慣れ、フットブレーキにたよって---熱海バス事故

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29日、静岡県熱海市の県道で大型観光バスが運転を誤って道路脇のくぼ地に転落。弾みで横転し、46人が重軽傷を負った事故で、静岡県警は同日夜までにこのバスを運転していた44歳の男を業務上過失傷害の疑いで逮捕したことを明らかにした。

この事故は29日午前、熱海市内の県道「熱函(ねっかん)道路」で起きた。行き先を告げないで出発するミステリーツアーの乗客45人を乗せていた大型観光バスが下り坂でブレーキが使えなくなり、路肩の縁石に接触後、そのまま道路脇のくぼ地へ横転しながら転落。上下逆さになった状態でようやく停止した。この事故で10人が重傷、乗員を含む36人が軽傷を負った。添乗員を含む負傷者全員がシートベルトを着用しておらず、唯一着用の運転手のみ無事だった。

静岡県警・熱海署の調べによると、バスは事故直前に現場近くの観光名所である熱海梅園で乗客を降ろし、その後は駐車場で待機。客を再び乗せた後、下田市へ向かおうとした際にブレーキが効かなくなった。バスは短時間のうちに熱函道路の下り坂を3回繰り返して(乗客を梅園で降ろすため、駐車場から梅園に向かうため、梅園から下田方面に向かうため)降りている。この際にフットブレーキを多用したためにブレーキが加熱して効きが悪くなる「フェード現象」を起こした可能性がある。警察はこれを運転手のミスと判断。業務上過失傷害で逮捕した。

この運転手は警察での取り調べに対し、「昨年12月からバスの運転を始めたばかりだ」と供述しており、機器類の操作に慣れていなかった可能性も高いという。

《石田真一》

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