旧車会メンバーが使うバイクを不正改造---山梨・静岡両県警の狙いとは

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山梨、静岡両県警の合同捜査本部は30日、暴走族メンバーからの依頼を受け、中型バイクの不正改造を請け負っていたとして、山梨県内でオートバイ修理販売店を経営する31歳の男を道路運送車両法違反(無検査車両の運行)幇助の疑いで逮捕したことを明らかにした。

両県警の調べによると、この男は山梨県と静岡県を拠点に活動する「旧車会」と呼ばれる暴走族メンバーから依頼を受け、排気量250ccのエンジンを400ccのエンジンに載せ換えたが、関東運輸局・山梨陸運支局に対しては「250ccである」として虚偽の届け出を行った疑いが持たれている。

メンバーは昨年7月に大規模な暴走を行った際、道路交通法違反(共同危険行為)で摘発を受け、幹部メンバーを中心に32人が逮捕されており、暴走に使用していたバイクも押収されている。警察が後に車両の検証を行ったところ、400ccのエンジンが搭載されていることを発見。運転していた男や、グループのメンバーなどを追及した結果、この店が改造に関与していたことがわかった。

旧車会は「暴走族全盛期の雰囲気を懐かしむ」ことを目的に、暴走族OBなどで構成されている。メンバーの中には現役の暴力団員も多く、旧車会と現役暴走族メンバーとの交流会が「準構成員のスカウト現場になっている」との指摘もあり、全国の警察本部では現役メンバーで構成されるグループ以上に、旧車会の動きに注目してるところもある。

山梨・静岡の両県警が道路運送車両法違反でバイクの改造を行った店を摘発するのは初めてだが、その裏には旧車会の撲滅を目指す目的があるようにも思われる。

《石田真一》

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