転倒事故を偽装したのは……被害者の友人だった可能性

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栃木県警は8日、暴行の事実を隠蔽するためにバイクによる転倒事故を装って16歳の少年を放置して死亡させたとして、傷害致死容疑で逮捕状を取っていた暴走族メンバーの少年4人を新たに逮捕したことを明らかにした。一連の逮捕者はこれで5人となり、暴行に加担したメンバーの全てを逮捕したという。

問題の事故は4月6日未明に起きた。16歳の少年が路上に倒れているのを友人が発見。近くにエンジンが掛かったままのバイクが転倒していたことや、「一緒にバイクで走っていたが、途中で姿を消したために探していた。発見したときにはすでに事故を起こしていた」という友人4人の証言から、警察では当初これを事故として処理していた。

その後、「事故ではなく、暴走族から受けた暴行によるケガを隠すためだった」という密告電話が寄せられ、警察が改めて友人に事情を聞いたところ、死亡した少年は暴走族とトラブルになり、暴行を受けていたことが判明。事故の偽装工作は自分たちに被害が及ぶことを恐れたこの4人が行っていたということも8日までに判明した。

警察では暴行を行った暴走族の少年5人に対して傷害致死容疑で逮捕状を取り、同日までに5人全員を逮捕している。このグループは死亡した少年に対し、自分たちの暴走族に入るように命令。「少年がこれを一蹴したため、ヘルメットで頭を殴りつけるなどの暴行を行った」と主犯格の17歳少年は供述している。

また、この少年は暴行現場を目撃していた4人に対して「事故に見せかけておけ」と命じたことは認めているが、どのように偽装するかなどの具体的指示については関与を否定しており、「放置して死んだ責任を問われても困る」などと話しているようだ。

警察では暴行に関与した5人からの事情聴取を引き続き行い、場合によっては偽装工作に関与して犯人を隠避したとして、死亡した少年の友人4人も検挙する方向で調べを進めている。

《石田真一》

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