スバルにとって『レガシィ』は何が何でも売らなくてはいけないクルマだ。というよりも「外すことが絶対に許されないクルマ」でもある。これまでに累計100万台近くを売り、そのうちの7割強が現存しているという、あまり例を見ないクルマでもある。
23日に都内で行われた発表会は来場者のターゲットを変えつつ、3時間おきに開かれた。それだけでも「スバルの本気」というものが垣間見えるが、驚くことにその全てで来場者を竹中恭二社長が出迎えるという光景が見られた。
竹中社長は「発表会で(社長の)私ができるということはこれぐらいなので…」と説明するが、社長自ら来場者を出迎える発表会はこれまでに例がない。サービス精神が旺盛な日産のカルロス・ゴーン社長だってここまでのことはしていない。
単なるパフォーマンスと割り切るのは簡単だが、メーカーの本気をこれほど単純に示せるものもない。ある意味では日本的ともいえるが、その姿勢に共感を覚えたのも事実だ。