【補助動力付きスクーター/スケーター問題】自転車と同じと誤認して重大事故

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販売店からは「無免許で自転車のように乗ることができる」と説明されたにも関わらず、使用しているところを警察官に見つかって「これは原付バイクと同じだ」と言われて驚く。国民生活センターと、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク)がまとめた補助動力付きスケーター/スクーターに関するクレームはこうした販売店側の誤説明に基づくものが大半だという。

1998年から2002年度(2003年3月)までに寄せられた相談や苦情は76件で、うち48件は販売側の不備に関する問い合わせだった。もちろん中には「使っている際にケガをした」という危害・危険情報もあり、同センターが把握しているだけで5件(危害2件、危険3件)がカウントされている。

警察庁が把握している補助動力付きキックスケーター/スクーターに関する事故件数は2001年と2002年9月末までの合計が23件であり、うち19件は2002年7月から9月に集中しているが、それと比較した場合には同センターの把握している事故情報というのは非常に少ない。

しかし、件数が少ないとはいえ、その内容は深刻。危険情報の例として出されているのが「通信販売で購入した電動スクーターのハンドルが折れて軽傷を負った」、「新品で購入したが、使用開始直後に前輪がロックしてしまい、転倒しそうになった」というもの。

危害情報はさらに深刻で「成人男性が運転し、後部に成人女性が同乗する“電動キックボード”が歩道の段差にハンドルを取られて転倒。同乗の女性が頭蓋骨骨折と脳挫傷で全治3カ月の重傷」、「成人男性が運転する“電動キックボード”と軽自動車が交差点で出会い頭に衝突。この男性が右手甲部骨折で全治1カ月の重傷」という2件が挙げられている。

危害情報の2件はいずれもスケータータイプによるもの。2人乗りしている際に負傷したなど、明らかに使い方が間違っているものもあるが、補助動力付きスクーター/スケーターを「自転車と誤認しているために起きた事故」と言えなくもない。

《石田真一》

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