【パナソニック・ストラーダ】記録型DVD再生機能を見送った理由とは何なのか

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【パナソニック・ストラーダ】記録型DVD再生機能を見送った理由とは何なのか
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パナソニックが今後販売するカーナビゲーションは、全て『ストラーダ』という統一ネーミングが冠される。家庭用機器との連携を目指す“From Home to Car”を掲げており、今回は「家庭で楽しめるDVDを車内に持ち込む」ことでクルマとの連携を果たした。

だが、ひとつ気になるのは今回の『ストラーダCN-DV150/CN-DV250』で再生を保証しているのが市販のDVDビデオだけということ。記録型DVDメディアの再生はフォローしていないのだ。

パナソニックは現在『DIGA』(ディーガ)という家庭用DVD&HDDレコーダーの普及を目指しており、CMでは格闘技K1で人気のボブ・サップを起用し、様々なメディアミックス戦略を繰り広げている。また、家庭用PC機器の分野でもDVD-R/RWとDVD-RAMに対応したマルチドライブ『LF-D521JD』をラインナップ。パソコンを利用してのオリジナルDVD作成を以前よりも身近にしている。

そういった状況の中、“From Home to Car”を掲げながらも、実際の部分で家庭用機器との連携が図れないというのは問題ではないかと思うのだが、これについてパナソニック・オートモーティブシステムズ社(PAS社)・企画グループで商品企画を担当する西浦敬二主事は「DVD-RAMを車載で採用するのは現時点では不可能に近い」と説明する。

「パナソニックの家庭用DVD機器といえば、真っ先にDVD-RAMを思い浮かべる人が多いのですが、現状では摂氏60度以上の環境と振動に耐えうるRAM用のピックアップがありません。RAMというのは非常にデリケートで技術的なハードルも高い。いつかは車載にも持っていきたいと考えていますが、非常に困難です」と西浦主事。

それではDVDビデオの基準に則って作成したDVD-Rはどうなのだろか。DVD-ROMとも再生互換があり、家庭用機器でも再生可能というものだ。『ストラーダCN-DV150/CN-DV250』に搭載されているDVDメディア用のドライブでも読み出し可能と思えるのだが。

これについて西浦主事は「メーカーとして正式には再生を保証していません。トラブルを起こした場合には正規外の使用による故障とみなされる恐れもあります」と説明する。それでも「ただし…」と前置いて、次のような説明をしてくれた。

「DVDビデオ規格で作ったDVD-Rが再生できるか否かと言われた場合、実際には再生できてしまうようにも思えます。しかし、記録型DVDの場合、メディアを製造するメーカーによって品質に違いがあります。どのメディアを使っても大丈夫と言える状態には程遠い」

「パソコン用ドライブの場合はオーサリングソフトやライティングソフトによっても記録状態が左右されるし、現状これら全てを保証できていません。全ての保証ができない以上、パナソニックとしては“再生を保証する”とは言えない。だから対応していないということになります」

記録型メディアをどう扱っていくのかというのはPAS社でも今後の課題のひとつだという。

《石田真一》

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