養育手当ては玄米の現物支給---仙台のタクシー会社

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仙台を拠点に営業するマルエスタクシーグループは1日、グループ内の仙台タクシーとみちのく交通に勤務する乗務員のうち、18歳の未満の子供が2人以上いる家庭に対し、養育手当ての代わりとして年間1〜2俵の玄米を支給することを決め、同日までに下半期分として半分が支給された。今後、グループ内の残る2社にも制度を広げていく方針。

この風変わりな現物支給が行われたのは、宮城県仙台市を中心に4社200台あまりのタクシーを運行するマルエスグループの、仙台タクシーとみちのく交通2社。労働組合が求めていた月額5000円の養育手当ての代わりとして、グループ社長が「不況であり、現金の上乗せは困難だが、米の現物支給ではどうか?」という提案がきっかけになったという。

この社長は農家の生まれで、実家に水田を所有しており、ここで栽培されたものが支給されるという自給自足のプランとなる。今月中にはグループの別の2社(国際交通、宝タクシー)にも支給対象を広げるが、4社合わせて23人がその対象となるようだ。

ちなみに支給される玄米は会社が買い上げるのではなく、あくまでも社長からのポケットマネー的な位置付けで配られるとしており、会社側の金銭的負担は生じていないとも説明している。

同グループは今年5月の健康増進法施行を受け、「受動喫煙は健康に悪影響を与える大問題。お客様に影響があっては好ましくない」として、今月1日からタバコ臭のしない車内を目指すという禁煙実施作戦を実施している。仙台のタクシーでこれまで禁煙を掲げていたのは15台に過ぎなかったが、それが200台も一気に実施したことで話題を集めた。

同グループは変わった施策を行うことで地元では有名な会社だが、今回の養育手当て自給自足作戦もその一環。これがタクシー会社としての収入増につながるというわけではないが、話題づくりには成功したといえるだろう。

《石田真一》

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