東名多重衝突事故、注意力が低下したまま約40kmを走行!?

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愛知県警は2日、先月23日に愛知県新城市内の東名高速で発生した多重衝突事故の容疑者として逮捕した35歳のトラック運転手の男が「事故当日の記憶が定かではない」という内容の供述を繰り返していることを明らかにした。

警察では過労運転による注意散漫状態が生じていた可能性もあるとして、さらに調べを進めていく方針だ。

この事故は6月23日の午前11時10分ごろに発生した。愛知県新城市富岡付近の東名高速上り線で、渋滞中の車列に後方から走ってきた大型トラックが激突。最後尾に止まっていた乗用車の屋根に乗り上げるようにしてさらに前方に進み、他のクルマとも衝突したというもの。結果12台が関係する多重衝突事故となり、4人が死亡、13人が重軽傷を負った。

現場にブレーキ痕は残されておらず、後続のドライバーも「ブレーキランプは点灯しなかった」と証言していることから、警察では35歳のトラック運転手が前方の渋滞に気がつかず、減速しないまま追突して事故を起こした可能性が高いと判断していた。

運転手の男は1日に業務上過失致死傷容疑で逮捕されたが、警察の知り調べに対して「事故の前からぼんやりとしていた気がする。衝突の少し前に携帯電話がなっていた気もするがよく覚えていない」などと供述しているという。

男はさらに「上郷サービスエリアを通過したあたりまで覚えている。それから先はよく覚えていない」、「追突されて我に返った」などとも語っているようだ。上郷サービスエリアは豊田市内にあり、事故現場から40km以上離れている。

供述が事実であれば、男はその後の約40kmを注意散漫な状態で走っていたことになる。また、男のトラックが追突されたという事実は確認されておらず、多重衝突事故を起こした際の衝撃を記憶の中で取り違えている可能性も高い。

警察ではこれらの供述から「男が過労運転、あるいは居眠りに近い状態で注意力が著しく低下していたことを間違いない」として、さらに事情を聞き、事故直前に男がどのような状態だったかを分析するとしている。

《石田真一》

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