【新聞ウォッチ】名古屋高裁「自殺は過労が原因」遺族訴え支持

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【新聞ウォッチ】名古屋高裁「自殺は過労が原因」遺族訴え支持
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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2003年7月9日付

●愛知万博に無人走行バス、トヨタが運行(読売・8面)

●富士重工がパステル調の「プレオ」特別仕様車を発売(読売・11面)

●朝日文化財団、企業の社会貢献賞、資生堂などに贈呈、トヨタは消費者志向賞、デンソーは障害者雇用賞(朝日・10面)

●欧州販売、トヨタ 今年の上半期6%増(朝日・11面)

●茨城県千代川村 車の大量登録、12人の名義で1144台、警視庁、国に対策要望(朝日・35面)

●15年度連結 設備投資、自動車9社、増額へ、海外工場拡充が柱(産経・10面)

●過労自殺、二審も「労災」トヨタ係長遺族訴え 労基署側の控訴棄却 名古屋高裁(産経・30面)

●自民・古賀氏「高速道無料できるわけがない」 菅代表の衆院選公約、批判(東京・2面)

●新社長、平均57.1歳、上半期686社で交代、改革へ40代・外国人(日経・3面)

●乗用車増産中国で加速、独VW倍増、年130万台、米GM拠点網拡大、日本トヨタ広州進出、マイカーブーム背景に(日経・9面)

●ホンダ、中国製スクーター 輸出台数10万台(日経・13面)

ひとくちコメント

過労で自殺したトヨタ自動車の元係長(当時35)の遺族が、労働災害と認めずに遺族補償年金などを支給しなかったのは違法だとして、豊田労働基準監督署長を相手に、処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が名古屋高裁であり、裁判では、業務とうつ病との因果関係を認めて、不支給処分の取り消しを命じた一審判決を支持し、労基署長側の控訴を棄却した。各紙が8日付夕刊で報じたほか、きょうは産経が社会面で取り上げている。

過労自殺の労災認定をめぐる行政訴訟で、遺族側の主張が高裁レベルで認められるのは初めてという。労災認定の基準について「同じ職種の労働者の中で最もストレスに弱い者を基準とするのが相当」と判断した名古屋地裁判決に対し、労基署側が「平均的な同種労働者を基準として客観的に判断すべきだ」と主張。「ほかの係員や係長と比べて過重労働ではなく、本人がストレスに弱かったことがうつ病の主な原因だ」として控訴していた。

だが、今回の判決理由で、裁判長は「日常的な時間外労働で相当な疲れがたまっていたうえ、労働組合の職場委員長就任が重なり、うつ病を発症した。さらに、新型車の開発プロジェクトの遅れや海外出張命令がうつ病を急激に悪化させ、自殺した」と一審判決をほぼ踏襲し「自殺は過労が原因」と結論づけている。

《福田俊之》

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