12日深夜、静岡県小山町内の東名高速上り線・足柄サービスエリア(SA)付近で、本線への合流車線を走行していた2台のクルマで追突事故が起きた後、追突された側のクルマが本線上でUターンし、破損状況を調べていた追突した側のドライバー目指して突っ込むという事故が起きた。このクルマはさらに本線上を逆走するように迷走し、追い越し車線を走ってきた大型トラックと正面衝突している。
静岡県警・高速隊の調べによると、事故が起きたのは12日の午後11時55分ごろだという。静岡県小山町桑木付近の東名高速道路上り線、足柄SAから本線に向かう合流路付近で、52歳の男性が運転する乗用車が前方を走る24歳男性の運転するワゴン車に追突した。
ワゴン車は追突された弾みに本線上に突き飛ばされる形になり、しばらく停止していたが、その後に合流車線に向けて突進した。合流車線には追突してきたクルマが停止し、ドライバーが破損状態などをチェックしていたが、ワゴン車は車外にいたドライバーの男性をはね、その後再び本線上を逆走する形で走り、追い越し車線を走っていた大型トラックと正面衝突した。
この事故で車外に出ていた52歳の男性が内臓破裂などが原因で死亡。このクルマに同乗していた33歳の女性が手足の骨を折る重傷。ワゴン車の男性は全身を強く打って意識不明の重体となっている。
目撃者の話によると、ワゴン車は合流車線で追突された後、そのまま本線に押し出されるような形となり、本線上で一旦停止。その後、合流車線に向けて加速し、追突してきたクルマのドライバーをはねたという。
ワゴン車は衝突の反動で今度は本線を逆走。追い越し車線を走ってきたトラックの正面から突っ込んだらしい。ワゴン車はトラックの左タイヤハウス付近に衝突して大破。トラックも左前部のサスペンションが折れて走行不能となった。
警察では事故の原因を調べているが、事故の経緯を知る当事者2人のうち、1人は死亡、もう1人が意識不明で事情を聞くことはできず、同乗していた女性からも聴取ができない状態だという。
警察ではワゴン車が男性に向かって走ったことについて、ドライバーの故意によるものか、脳震盪などが原因の過失によるものかなど、現時点では判断できないとコメントしている。