日本道路公団・藤井総裁に対する“疑惑”が一段と深まっている。事実上の債務超過を示す財務諸表の存在を藤井氏は14日の衆院決算行政監視員会で否定したが、藤井氏に左遷された片桐幸雄氏が『文藝春秋』で「債務超過の財務諸表を昨年7月に作成していた」と内部告発。
扇国交相は今のところ、「更迭は考えていない」と繰り返しているが、小泉首相は秋の自民総裁選や“藤井氏悪玉論”の動向をにらんで更迭のタイミングを探っている、とも言われる。
藤井氏は元建設事務次官。国交省にとっては大物OBだが、国交省内部でも人事の混乱に対する責任や、世論を考慮し、藤井更迭論が浮上しつつあり、延命を図る藤井氏の包囲網は狭まりつつあるようだ。