バス廃部品を無断で持ち出しオークションに!!

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東京都交通局は22日、新品に交換されたことで廃棄対象となったバスの部品を持ち帰り、インターネットオークションに出品・売却していたバス運転手が存在することを認め、処分の検討を行っていることを明らかにした。都議会議員が同局に指摘したもので、今月15日にはこの運転手が所属する営業所の視察をこの議員が行っている。

これは都議会の単独会派・行革110番の後藤雄一議員が指摘していたもの。同議員の指摘によると、東京都交通局・千住自動車営業所に所属するバス運転手が、交換で生じたバス運転席の座席シート9台のうち4台を無断で持ち帰り、さらに1台をインターネットオークションに「都営バスの運転席・みんくるシート中古です!」という名目で出品していたという。

オークションの説明には「都営バスの運転席に使用していた“みんくるシート”中古です、平成15年2月から15年4月まで3カ月間使用していました。とても綺麗だと思います。リクライニングはしますが、上下前後の機具はついていません」などと書かれていた。

問題のオークションは6月15日から22日までの1週間行われ、5000円で出品したが25件の入札希望があり、最終的には2万1000円で落札されている。

本来、交換で不要となった部品は廃棄対象となるのだが、この営業所では職員による廃部品の無断持ち出し、オークションへの出品が以前から目立っていたらしく、今回も9台廃棄されたシートは営業所に2台しか残されていなかった。4台はオークションへの出品を行った運転手が持ち帰ったことが判明しているが、残る3台については誰が持ち帰ったのかさえわかっていない。

行革110番では以前から廃部品の無断持ち出し、転売による不正収入の事実を指摘してきたが、今回は都営バスと銘打っていることや、掲載していた写真から出品の事実が明らかになった。

東京都交通局ではシートを出品したとされる運転手を追及したところ、その事実を認め、売却代金の2万1000円を自主的に返納したらしい。しかし、同局では「モラル上の問題がある」として、この運転手に対して何らかの処分を科す方向で検討を行っている。

使わなくなった廃部品をバス会社などがファンサービスの一環として、会社主導で販売することは珍しくないが、職員が無断持ち出しを行った部品がオークションに出品される例は珍しい。

《石田真一》

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