愛媛ナンバーの文字が通常字体に---今までは?

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国土交通省・四国運輸局は23日、愛媛運輸支局が交付する「愛媛」ナンバーの書体を変更し、通常の文字を使用した新プレートを11月10日から交付することを明らかにした。現行のナンバープレートは簡略された字体が使われているが、愛媛県民からは「読みにくいから変更してほしい」という声が高まっていた。

四国運輸局によると、愛媛ナンバーの交付を始めたのは1955年(昭和30年)10月からで、それ以後の48年間に渡って簡略字体で「愛媛」の字がプレート上に記されている。

簡略字体が採用されたことについてはいくつか理由があるとされているが、最も大きかったのは採用当時のナンバープレートがスチール、つまり鉄製だったことにあるという。当時は防錆加工も現在ほど優れてはおらず、パンチングによる凹凸が多いとその部分に水が溜まり、錆が早期に進行する恐れがあった。

このために「愛媛」という文字を簡略化。水が一部分に溜まらないよう、文字の“つくり”に微妙な傾斜を持たせ、水の排出を容易にする工夫もなされている。

また、同じ「愛」の文字を採用している「愛(愛知)ナンバー」があり、独自の簡略字体を採用することで二つの見分けを容易にするということも考慮された。

しかし、時代は流れ、平成になった頃から「愛媛のナンバーは読みにくい」という苦情が県民から目立つようになった。ナンバープレートの材質も錆びないアルミ製に変わり、表面に付着した水の排水性を考慮する必要が無くなったことや、愛ナンバーが「名古屋ナンバー」に変更されたことで、「愛」の字体で区別する必要も無くなったことから、今回の通常字体採用が決定された。愛媛ナンバーが通常の字体になることで、簡略体を全面的に採用したナンバーは消滅することになる。

《石田真一》

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