28日午後、愛媛県今治市内の市道で、近くの衣料店の店主が軽自動車と電柱の間に挟まれて死亡するという事故が起きた。
この店主が少年の万引き犯を追っていたという情報もあり、警察では軽自動車を運転していた少年がひき逃げを行ったと判断。その行方を追っていたが、同日深夜に出頭してきた16歳の少年が容疑を認めたため、警察ではこの少年を傷害致死容疑で緊急逮捕している。
愛媛県警・今治署の調べによると、この事故は28日の午後5時ごろに発生している。今治市大新田町5丁目付近の市道で、55歳の男性が電柱の脇で血を流して倒れているのを通行人が発見。
直後に左側のドアを変形させた軽自動車が現場から逃げるように走り去り、別のクルマと接触後も止まらずに逃げ続けたことから事故に関連があるものと考え、「ひき逃げらしい」と警察に通報した。後の調べで被害者は近所で衣料品店を営む55歳の男性と判明。男性は病院に収容されたが、全身を強く打って間もなく死亡している。
当初はこの男性が市道を歩いている際にクルマにはねられたものとみられていたが、後の調べで事故の直前に男性が経営する店で3人組の少年が商品を万引きしていたことが判明した。
男性はこのうちの1人を追いかけるようにして店を出ており、少年らが乗ったクルマの助手席側にしがみついていたとみられる。少年のクルマは男性をぶら下げた状態で約70mを走り、道路左側の電柱に男性をぶつけて振り落とした後、そのまま逃走したらしい。
警察では少年らの行方を追っていたが、29日の未明に16歳の少年が「自分がやった」と出頭。容疑を認めたため傷害致死容疑で緊急逮捕している。警察では商品を盗んで逃走し、その逃走途中に男性を死亡させたことが強盗致死に該当する可能性も高いとして、今後は同容疑への切り替えも視野に入れて捜査を進めていく方針だという。