速度超過前提の指示を確認、運行管理者を逮捕

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兵庫県警は26日、トラック運転手に交通違反を前提としたスケジュールを命じるなど、過酷な勤務を強要させていたとして、尼崎市内の運送会社で運行管理者を務める46歳の男を道路交通法違反(速度超過下命・容認)の疑いで逮捕した。先月下旬から同容疑で行っていた強制調査で押収した資料から、会社が運転手に対して速度超過などの違反行為を暗に命じていたことが明らかになったとしている。

兵庫県警・交通捜査課の調べによると、この会社では航空便に搭載できなかった貨物を運ぶため、大阪空港から福岡空港までの間を陸路で輸送するという依頼を受けた。両空港の間は約580kmの距離があるが、男は運転手に対して「朝一番の飛行機より早く着かなくてはならない。片道5時間30分以内で走りきれ」と命令した。運転手は指示を守るため、速度超過した状態で走り続けていたが、復路でオービス(速度違反自動取締機)にキャッチされていた。

警察では違反を起した運転手から事情を聞いていたが、「会社の命令で仕方なくやった」と運転手が供述したため、7月23日にこの会社に対する強制調査を行ない、その際に押収した日誌からこの仕事が確認できたため、運転手に直接の指示を行った運行管理者の男を逮捕した。

取り調べに対し、男は大筋で容疑を認めているが、その一方で「どこの会社でも事情は同じだと思う」などといった開き直りとも受け取れる発言をしていたという。

《石田真一》

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