ナンパで集まるクルマを条例で排除

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和歌山県警は4日、クルマに乗った女性をナンパすることを目的に、繁華街へクルマやバイクであらわれる、いわゆる「ハント族」を撲滅するための条文を盛り込んだ県迷惑防止条例の改正案を11日から開催される県議会の9月議会に提出することを明らかにした。

ハント族は若い女性をナンパする目的で、駅周辺や繁華街に集まる若者たちを言う。路上駐車したクルマ(女性が乗っている)に対し、クルマに乗った男性が次々に声を掛けていくというもの。

順番待ちのために渋滞が発生することも珍しくなく、たまにトラブルが発生することもある。また、女性が強引に連れ去られるケースや、強姦などの被害に遭うケースも確認されており、ハント族が多く集まるJR和歌山駅の周辺では、地域住民から「危険を感じ、出歩くことができない」という苦情が警察に寄せられていた。

娘を迎えにいった父親が若い男に「(ナンパを)ジャマするな」と罵声を浴びせかけられ、取り囲まれるなどの事態も確認されているという。

現在は道路交通法違反(駐車違反)などでの取り締まりを行っているが、迷惑行為そのものを防止できる法律はなく、摘発が事実上不可能であることから野放し状態になっている。こ

の状況を打破するため、県の迷惑防止条例に「指定道路への迷惑車両の乗り入れを禁止する」という条文を盛り込み、違反が確認された場合には最高30万円の罰金を科すという規制案を定めることにした。指定道路は県の公安委員会が決定するが、現状でハント族が集まる地域は全て指定対象にする方針だという。

今月開催の県議会に提出され、早ければ今年12月1日からの施行を目指すとしている。ハント族を迷惑行為防止条例の取り締まり対象にするという例はなく、実現した場合には他の自治体が追従する可能性も高い。

《石田真一》

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