危険運転罪に問われたドライバー、朝からずっと酒を飲み続け

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朝から酒を連続して飲み続け、泥酔した状態で大型トレーラーを運転し、路上に故障して止まっていた乗用車に衝突して3人を死傷させ、危険運転致死傷罪に問われた43歳のトレーラー運転手の男に対する初公判が4日、水戸地裁で開かれた。男は起訴事実を全面的に認めている。

この事故は6月21日の深夜に発生している。同日の午後9時25分ごろ、茨城県水戸市島田町付近の国道51号線で、陸橋上の路側帯に止まっていた故障車に後方から走ってきた大型トレーラーが激突。

車外でレッカー作業の様子を見ていた運転手ら2人がはねられ死亡、衝突の際に押し出されて陸橋からレッカー車ごと転落した作業員1人が重傷を負った。

故障車の車内には5歳の幼児が乗ったままだったが、チャイルドシートに座っていたため奇跡的に無傷で済んだ。

トレーラーを運転していた43歳の男は泥酔状態であり、事故を起こす直前から蛇行運転を繰り返していたという目撃情報もあることから、警察では男の行為が非常に悪質だったと判断。逮捕当時の業務上過失致死傷から危険運転致死傷に容疑を変更していた。

その後の調べで、男は事故当日の朝から切れ目無く酒を飲み続けていたことが判明した。その量は凄まじいもので午前9時から午後0時の間に500mlの缶酎ハイを3本、同僚と共に取った昼食時にビール中ジョッキ1杯と酎ハイをグラスで5杯、午後3時から8時までにさらにグラス5杯の酎ハイを飲んでいた。

目撃情報にあるとおり、大型トレーラーは実際に蛇行した状態で走っていたが、男はこれを「酒に酔ったせいで視線がふらついている」と判断し、そのまま運転を強行していた。

検察側は冒頭陳述で、逮捕当時のアルコール量が呼気1リットルあたり0.65ミリグラムの泥酔状態であったことや、トレーラーの積荷自体が7トン以上の過積載状態だったことも明らかにした。

また、事故当日以外にも男は同僚と酒を飲むことが多く、毎日のように飲酒運転していた可能性が高いことも明らかにされた。

男は起訴事実を全面的に認めているが、謝罪の言葉は特に話していない。

《石田真一》

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