10月1日に発効するEUの新政策によって、ヨーロッパでのカーメーカーによるディーラー支配が終焉する。これまでは、メーカーがディーラーを指定することができたが、今後は、ディーラーが取り引きしたいメーカーを選ぶことができるようになる。
従来のEUの規制では、メーカー側は、2年前にディーラーに通告すれば、特に理由が無くてもディーラーとの取引を打ち切ることができた。しかし、10月からは、ディーラー側に販売不振やカスタマーサービスが悪い、といった明白な理由が無い限り、メーカー側から取引を打ち切ることはできなくなる。
また、ディーラーは、メーカーの承認が無くても、他のメーカーの車を販売することができるようになる。つまり、1つのディーラーが、複数のメーカーの車を、自由に販売できるようになる。レグ・バーディ、ペンドラゴンなどの大手独立系ディーラーにとっては、ビジネスチャンスが増えることになり、3月以降、株価はじりじりと上がり続けている。
また、これら大手ディーラーは、その販売網をフルに活用することで、バイイングパワーを発揮し、大量仕入れ・格安販売のスーパーマーケット型のビジネスを展開できることになり、消費者とってのメリットは大きくなる。