出発時に止めなかった---JRバス飲酒運転で管理者送検

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静岡県警は26日、今年8月に東名高速で路線高速バスを飲酒運転したとして、道路交通法違反(酒酔い運転)の罪で起訴された32歳の運転手が所属するジェイアールバス関東・宇都宮支店の補助運行管理者と法人としての同社を道交法違反(酒気帯び運転容認)で書類送検した。

東名高速で飲酒運転を行う前日、宇都宮支店を出発する段階ですでに酒に酔った状態だったが、それを暗に気が付いていながら運転を中止させていなかったことが送検理由となったようだ。

静岡県警の調べによると、この運転手は東名高速で飲酒運転を行う2日前の8月16日深夜から17日未明に掛けての間、ジェイアールバス関東・宇都宮支店内の仮眠施設で「寝酒」と称して焼酎のお茶割りなどを飲んでから就寝。数時間後の午前7時ごろ、宇都宮支店に勤務する44歳の補助運行管理者から点呼を受けた。

この際、運転手はうつむいたり、視線をそらすなどしたため、運転手が酒好きだということを知っていた補助運行管理者は「二日酔いなのかもしれない」と思いながらも、交替運転手の手配が面倒でそのまま乗務させていた。

推定アルコール残量では、この段階でも酒気帯び相当量だった可能性が高く、宇都宮発新宿行きの路線高速バスについても酒気帯び運転をしていた可能性が高くなった。

このため、静岡県警では「補助運行管理者が点呼の段階で定められた手順でアルコール検知を実施していれば、その後の飲酒運転は防げた可能性が高い」とし、補助運行管理者と会社側には「問題の運転手の飲酒運転を容認してしまった」と判断。今回の送検に至った。

東名での飲酒運転当日に点呼を行った東京支店の責任よりも、この運転手が所属する営業所を出発した段階での点呼をした管理者の責任の方がより重いと判断されたことになる。

《石田真一》

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