トヨタ自動車が29日発売した『シエンタ』は、「赤ちゃんを抱いた女性」が乗りやすいというイメージで、「ユニバーサルデザインの社内評価を適用して開発した」(張富士夫社長)。永井正之チーフエンジニアによると、「乗降性」については社内で「非常に楽に使えるレベル」としている3点(花マークが3つ)になったという。
この乗降性の評価は、トヨタがユニバーサルデザインの“実験車”として投入した『ラウム』の4点には及ばないものの、「非常に楽に使える」という評価コメントはラウムと同一だ。ただ、永井氏によると、「主運転機器」や「メーター視認性」など、残り5項目の評価についてはいずれも1点(無理なく使えるレベル)だったという。
もっとも、すべての評価項目で点数を得たということは、ユニバーサルデザインが隅々まで反映されているということでもある。価格競争力をもちながら、あらゆる層に「使いやすい」3列ミニバンに仕上がったということになる。