渋滞予測の範囲を超えた?---トンネルで多重衝突

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2日深夜、長野県千曲市と坂城町の市/町境間にある上信越自動車道下り線の五里ケ峯トンネル(4474m)で、渋滞中の車列最後尾にいた乗用車に後続の大型トラックが追突。合計4台が関係する多重衝突事故になった。この事故によって前後のトラックの間に挟まれて大破した乗用車のドライバーが死亡している。

長野県警・高速隊の調べによると、事故が起きたのは2日の午後10時30分ごろだという。現場となったのは千曲市と坂城町の市/町境間にある上信越自動車道・五里ケ峯トンネル(4474m、片側1車線の対面通行式)のうち、千曲市側から700m進んだ地点。

当時トンネル内では前方にある別のトンネルで行われた壁面清掃による片側車線の通行止めと、それによる片側交互通行の措置が取られており、下り線で渋滞が発生。その列は五里ケ峯トンネルの内部まで続いていた。

事故は渋滞のうちトンネル内で発生しており、48歳の男が運転する大型トラックは「渋滞していないもの」と誤認し、減速しないまま最後尾にいた60歳の男性が運転する乗用車に突っ込んだ。乗用車は前方にいた別の大型トラックとの間に挟まれ大破。運転していた男性が即死するとともに、4台が関係する多重衝突事故に発展した。

警察では事故の発端となったトラックを運転していた男を業務上過失致死容疑で逮捕したが、道路整備などで長時間の片側1車線規制を行う場合にはトンネル内で渋滞させない対策を取る必要がある。

警察では現場となった五里ケ峯トンネル付近まで渋滞の列は伸びないと判断した事前の想定に問題が生じていた可能性も高いとして、日本道路公団の関係者からも事情を聞く方針だ。

今回の場合、事故は多重衝突のみで済んだが、衝突による火災が発生していた場合にはさらなる大惨事につながる恐れもあった。このため、警察では事故の再発防止を目的として、道路公団側の渋滞事前予測がどの程度のものだったかを調べる必要があるとしている。

《石田真一》

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