無免許発覚を恐れ、被害者の死体を山中に遺棄

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神奈川県警は12日、クルマではねて死亡させた79歳の男性の遺体を静岡県内の山中に遺棄したとして、死体遺棄の疑いで24歳の女を逮捕した。道路交通法違反(事故不申告)と業務上過失致傷で10日に逮捕された男(この女の夫)の証言から遺棄がわかった。警察ではこの男も死体遺棄容疑で再逮捕する方針だ。

神奈川県警・平塚署の調べによると、発端となった交通事故は9日の夕方に発生している。同日の午後5時45分ごろ、平塚市桃浜町付近の市道で33歳の男が運転する乗用車が道路を横断しようとしていた79歳の男性をはねた。

男は事故の目撃者に対し、「救急車の到着を待っていられない。すぐに病院に運ぶ」と言い残し、男性をクルマに乗せて現場から走り去った。

が、実際には病院には向かわず、そのまま平塚市内の自宅に直行。妻である24歳の女に対して「人をひいてしまった、どうしよう」と相談したが、クルマに残されていた男性はすでに動かなくなっていたために「死んでいる」と判断。遺体を静岡県裾野市まで運び、山中にある登山口の脇に放置した。

しかし、この事故を目撃した人物が事故を起こしたクルマのナンバーと、加害者が病院に連れて行くと言っていたことなどを通報。警察では近辺の病院へ照会したが、交通事故の被害者が運ばれてきたという報告が無いため、クルマを所有者の男に任意出頭を求め、事情を聞いていた。

この結果、山中に男性を放置したことを認める供述を行ったため、道交法違反と業務上過失傷害の容疑で男を逮捕。供述どおりに遺体が発見されたため、運搬を手伝った男の妻を死体遺棄容疑で逮捕した。

調べに対し、この男は「免許証が3カ月前に失効しており、事故を起こしたことで無免許運転が発覚するのが怖かった」と供述しているという。今後は事故の経緯なども詳しく調べ、男も死体遺棄容疑で再逮捕する方針だ。

《石田真一》

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