2万5000ドル(約270万円)で買えるサーブが登場した。『9-3』、『9-5』より少し小ぶりなスポーティワゴンスタイルの『9-2X』だ。「ナイン・ツー・X」と発音する。
グレードは2種類あり、227馬力の2.0リットル・シングルターボエンジンの「エアロ」と、2.5リットルNAの「リニア」。
両エンジンとも水平対抗4気筒? そしてこの外観? そう、実は9-2Xはスバル『インプレッサWRX』ワゴンの兄弟車なのだ。サーブUSA担当者によると、9-2Xの基本計画はスウェーデンのサーブ本社が構想。その最大の狙いは、ここアメリカ市場にあるという。
ボルボ、アウディ、BMWなどヨーロッパ系メーカーが、アメリカのプレミアム・コンパクトワゴン市場に対して強力な攻勢をかけてくることは間違いない。サーブとしても一刻も早く手を打ちたかった。
そこで各案を検討した結果、開発ベース車両として、同じGMグループ傘下のスバルのWRXワゴンに白羽の矢がたったのだ。構想からLAショー発表まで15カ月のスピード開発だったという。
WRXと9-2Xの違いは、外見はフロントマスク、サイドスカート、リアバンパー、マフラーテール。駆動系はWRXを継承するが、スプリング、ダンパー、スタビライザーはサーブ専用品を採用。またインテリアもより高級感のある雰囲気にデコレートされた。
日本で生産し、カナダ、アメリカで04年7月1日発売。日本での販売は現在未定。