地検の「懲役に切り替える」でバスジャックに

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静岡県磐田市内で5日午後、遠州鉄道の運行する路線バスが刃物を持った男に乗っ取られたという事件について、静岡県警は6日、逮捕された42歳の男が交通事故の罰金を支払うことがでぎず、自暴自棄になって事件を起こしたという見方を示した。

同日の午前に静岡地検富士支部の担当者が「罰金を支払えないなら、労役場に留置することになる」と男に電話で告げており、これが男をバスジャックに走らせる要因となったようだ。

この事件は5日の午後4時5分ごろに発生した。遠州鉄道バスが運行する磐田市立病院発、豊浜福田町行きの路線バスが刃物を持った男に乗っ取られた。男は乗客2人に降りるように促すとともに、バス停から乗り込もうとした女子高校生に「危ないから乗るな」と告げた上で運転手を人質にとって車内に立てこもるとともに、運転手には「富士市まで走れ」と要求していた。

男は40分後に車内へ突入した警察官に銃刀法違反と逮捕監禁の現行犯で逮捕されたが、後の取り調べで「交通事故の罰金10万円が払えなくなり、懲役に変えてもらう交渉をするため静岡地検富士支部に行こうと思った」と供述。「当初から逮捕されることを目的としていた」ともほのめかすなど、通常のバスジャック事件とは異なる一面を見せていた。

警察が静岡地検富士支部に問い合わせを行ったところ、逮捕された男は昨年5月に交通事故を起こし、7月に罰金10万円の略式命令を受けていたことがわかった。しかし、男は支払い困難を理由に納付を行わず、以後も地裁に「支払うことが出来ない」と電話を掛けていたことも明らかになった。

犯行を行った日の午前にも男は地検の担当者と話しているが、男が言い訳を繰り返すため、担当者が「懲役に切り替えて、労役場で働いてもらうしかない」といったようなことを男に告げたという。会話は数分で終わったが、男はこの話を聞いて自暴自棄となり、犯行に及んだ可能性が高いという。

《石田真一》

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