泥酔ドライブのバス営業所に特別監査実施

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国土交通省・関東運輸局は7日、昨年12月18日に泥酔した58歳の運転手が路線バス車両を勝手に持ち出し、乗り回していた問題で、この運転手が所属する京王電鉄バス・府中営業所への特別監査を実施した。

飲酒運転の防止措置や運行前点呼の状況などについて運行管理者や営業所長から事情を聞いたものとみられる。

問題となったトラブルは昨年12月18日に発生している。同日の午後2時50分ごろ、京王電鉄バス・府中営業所を出発しようとした運転手が自分の乗務するはずだった路線バス車両が無くなっていることに気づいた。

営業所は代替の車両を出して対処したが、無くなった車両は同じ営業所に勤務する58歳の運転手が乗り込んで出発したことがわかった。この運転手は午後2時40分に出社したが、出発前の点呼を受けておらず、乗務予定だった午後2時59分発のバスもそのまま留め置かれていた。

会社はこちらのバスにも別の乗務員を乗せて数分遅れで出発させるとともに、消えた運転手とバス車両の行方を捜した。その結果、午後3時40分ごろに同営業所の運行コースには含まれていない道を走行するバスを発見。車両と運転手を確保した。

運転手の呼気が酒臭かったことから、営業所でアルコール検知を実施したところ、呼気1リットルあたり1.0ミリグラム(酒気帯び下限の約7倍)のアルコールを検出。泥酔状態であることがわかった。

その後の調べで、この運転手が公休日だった乗務前日と、当日未明の2回にわたり、大量のアルコールを摂取。風邪薬も併用していたことがわかった。バスは幸いにも事故を起こすことは無かったが、一歩間違えれば惨事を引き起こしていた可能性も高い状況だった。

関東運輸局ではこの事態を重視。道路運送法に基づく特別監査を実施した。7日午前から府中営業所に立ち入り調査を行い、飲酒運転防止の取り組みなどについて幹部から事情を聞くとともに、アルコールチェッカーの使用状況や運行管理などについての調べも進めた。場合によっては何らかの処分が下される可能性もあるという。

《石田真一》

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