最終便の運行を忘れ運転手が帰宅---京都市バス

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京都市交通局は17日、同局が一部路線の運行委託を行っている京阪バスの運転手が、本来乗務するはずだった最終便の存在を忘れ、帰宅するという不祥事が起きていたことを明らかにした。

運転手が帰宅してしまったため、この最終便は利用者に予告の無いまま運休となり、別の車両を手配するといった救済の措置も取られなかった。

京都市交通局によると、このトラブルが発生したのは1月31日。同日の午後10時30分ごろ、別系統の最終便ヘの乗務を終えて京都市伏見区内にある横大路車庫に到着した京阪バス所属の56歳の運転手が、本来なら午後10時46分に同車庫を出発する「南8号系統」の最終便へ続けて乗務する必要があったにも関わらず、「自分の乗務行程は全て終了した」と誤認。そのまま帰宅してしまった。

同車庫には帰所した車両をチェックする管理担当者がおり、この担当者が本来なら午後11時25分に帰着するはずの最終便が戻ってこないことに気づいた。

著しい遅れが生じる時間帯ではないため、事故などのトラブルを当初は疑ったが、改めて車両の確認作業を行ったところ、最終便として走っているはずの車両が駐車スペースに戻されていることが判明した。

乗務しているはずの運転手は最終便の発車時間後に退社しており、管理担当者が電話で確認したところ、運転手はすでに自宅に戻っていて、最終便は運行されないままだったことがわかった。

運行されるはずだった便は同車庫を出発後、市営地下鉄竹田駅を経由して再び車庫に戻るという循環バスで、常に数人が利用しているとされる。

しかし、この日は運行されていないのに気づいたのが午前0時すぎとなっており、代替便を用意するには時間が経過しすぎていると判断。結果、バス停などに乗客が待っていないかどうかの確認も行わず、そのまま無予告で運休扱いに。

車庫では「利用者からのクレームは無かった」としているが、各営業所に配置されている発着確認担当者は、すてべの運行が民間会社に委託されているこの車庫には配置されておらず、運行は乗務員の自主性に一任されるという状態になっていた。

交通局では「再発防止に努めたい」としているが、さらに重大なトラブルが発生していても不思議ではなかった状況だけに今後も波紋を呼びそうだ。

《石田真一》

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