軽微な事故が発端で大事故に…被告に禁固刑

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2002年10月、東京都福生市内の国道16号線で発生し、6人が死傷した多重衝突事故の発端になったとして、業務上過失致死傷罪に問われた24歳の男に対する判決公判が11日、東京地裁八王子支部で開かれた。裁判所は被告に対し、禁固2年の実刑判決を命じた。

問題の事故は2002年10月27日に発生している。同日の午後11時20分ごろ、福生市内の国道16号線で、乗用車に後続のクルマが追突するという事故が発生した。

追突された側のクルマは対向車線に押し出され、別のクルマと正面衝突。追突してきた側も回避しようとした際に対向車線側へ逸脱し、別のクルマと接触するなどし、合計6人が死傷する多重衝突事故に発展した。

警察は当初、対向車線に飛び込んだクルマを運転していた男性の責任が最も重いと判断したが、検察の再捜査では最初に追突事故を起こした男(今回公判の被告)の責任がそれ以上に重いと判断している。

追突時の速度が速かったため、男性のクルマは対向車線に「飛び込んだ」のではなく、「押し出された」と認められたことによるものだった。

11日に行われた判決公判で、東京地裁八王子支部の佐藤卓生裁判官は「被告は不注意極まりない状態で追突事故を起こし、それが発端となって大事故に発展した」と指摘した。また「死亡した被害者はまだ若く、前途に希望があった。遺族の悲しみは深く、そして大きい」とも指摘し、被告の男に対して禁固2年の実刑を言い渡した。

《石田真一》

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