●HD01シリーズ共通の使いやすさ
カーナビ本体は基本的にこれまでの『HD01』と同じ流れを汲むもので、メニュー画面や目的地の検索方法、地図表示といった部分はほとんど変わりがない。使用頻度が高いものを自動的に優先表示するカスタマイズ性や、その状況に応じた最適な施設を呼び出すなどの便利機能はそのまま搭載。
東京23区内での交差点では実写に基づくリアルな交差点拡大図を表示するなどの諸機能も含め、基本的には最新版への更新が主なものと考えて間違いはないだろう。コンビニの詳細データに取り扱い品目として、「酒」「たばこ」といった項目が追加されており、その実用性はさらに高まったといえるだろう。
残念なのは、HD01シリーズとなって、過去のアルパインのナビが引き継いできた「検索能力の高さ」から遠ざかってしまっていることだ。
たとえば、今回もデータのバージョンアップが図られてマイナーチェンジを行った『N555シリーズ』では、「あいまい検索」にも対応した50音検索や、個人宅までも対応した電話番号検索、さらには市街地図上の建物からはそのまま建物内の情報が得られるなどの多彩な検索機能を備えている。この姿は「目的地探しならどこからでもかかって来い!」とでも言いたげな能力の高さを示す。
これに対し「HD01シリーズ」では50音検索はあくまで名称の冒頭から入力しないといけない。各検索機能同士のリンク性もあまり高くなく、これらを見ていると“アルパインらしさ”の復活を望みたくなるのは僕だけではないだろう。
HD01シリーズのラインナップは、従来からのオンダッシュ型HDDナビ「NVE-HD01」、インダッシュ型HDDナビ「INA-HD01」は継続して販売されるので、本機を含め、全3モデルとなる。
HD01シリーズ共通の使いやすさはどのモデルでも実現されており、今回の“パルスタッチコントロール”機能の追加によって、そのインターフェイスはさらに高まったのは間違いない。今後はぜひとも検索機能を含めた“アルパインらしさ”をHD01でも実現して欲しいものだ。
1/3●“ブルッ”と感じながら、スピーディにコマンド入力完了!
2/3●この構成でこの価格は立派なものである
3/3●HD01シリーズ共通の使いやすさ