スリップしやすいことを承知…危険運転致死罪

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旭川地検は26日、雨でクルマが滑りやすい状況だと理解していたにも関わらず、猛スピードでカーブに突入するという無謀な運転を行い、同乗していた友人を死亡させた20歳の男(事故当時は19歳の少年)を危険運転致死罪で起訴したことを明らかにした。

この事故は2003年4月23日に発生している。同日の午後10時25分ごろ、北海道深川市音江町内の道道で、当時19歳の少年の運転する乗用車がカーブを曲がりきれずに路外に逸脱し、街路灯に激突。助手席に乗っていた19歳の少年が死亡したというもの。

現場付近の制限速度は40km/hだったが、事故を起こしたクルマは100km/hを超える速度で走っていた。しかも当時の現場付近では強い雨が降っており、路面はかなり滑りやすい状態にあった。

警察の取り調べに対し、運転していた少年は「滑りやすいことはわかっていたが、大丈夫だろうと思った」と供述。警察は昨年6月にこの少年を業務上過失致死容疑で書類送検していた。

死亡した少年の遺族は検察に対して「危険であることを承知で無謀な運転をしていた」として、危険運転罪を適用するように告訴。これと並行して旭川家裁で少年審判が行われていたが、家裁は8月に「刑事処分相当」として逆送の手続きを取っている。この段階で危険運転罪の適用も可能となり、旭川地検が再捜査を開始していた。

結果として、雨天で滑りやすいことを認知した上での無謀運転は、危険運転罪の適用基準として定められた「進行を制御することが困難な高速度で四輪以上の自動車を走行させた場合」に該当するとして同罪の適用を決定。26日までに危険運転致死罪で起訴した。

《石田真一》

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