いすゞ自動車は、タイの子会社いすゞタイランドを発行元としてバーツ建て社債10億バーツ(約27億円)を起債すると発表した。調達した資金はピックアップトラックの商品開発、タイ工場の生産能力の増強に活用していく。
今回の起債は、2003年8月のアセアン首脳会議で、アジア債権市場育成のため、経済産業省が創設した日系企業によるアジア通貨発行を保証する制度を適用する。この制度の適用するのはいすゞが初めて。
具体的な発行方法は、いすゞタイがタイのTISCO証券をアドバイザーとして社債を発行し、みずほコーポレート銀行が債務保証し、この保証を経済産業省の独立行政法人の日本貿易保険が海外事業資金貸付保証債務保険を付与する。
いすゞは今回の起債で、為替変動に左右されない現地通貨で資金を調達、商品競争力の向上、設備の増強でタイのビジネスの拡大を見込んでいる。