事故回避…バス運転手を表彰

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国土交通省・中部運輸局福井運輸支局は15日、昨年10月に岐阜県郡上市内の中部縦貫自動車道で大型観光バスが衝突事故を発端とするブレーキ故障を起こした際、暴走するバスを側壁にぶつけるなどして見事に停止させた59歳の運転手と、乗務していた56歳のバスガイドを表彰した。「大事故の発生を未然に防いだ」ことがその理由だという。

問題の事故は昨年10月18日に発生している。同日の午前7時45分ごろ、白鳥町向小駄良付近の中部縦貫自動車道・油坂第3トンネル内(片側1車線の対面通行区間)で、38歳の男性が運転する乗用車が壁面に接触した。

乗用車は壁面を飛び上がるように滑走しながら対向車線側に飛び出し、乗客乗員29人が乗った大型観光バスの運転席付近に突っ込んだ。

この衝突によってバスはブレーキやステアリングなどの車両コントロール系統が故障、制御ができなくなった。59歳のバス運転手は乗客に対して「ブレーキもハンドルも効かない」と叫び、非常事態が起きていることを告げた。

運転手はコントロールが思うように効かない状況ながら、数度に渡ってバスを壁面に接触させて強引に減速させ、最後は側壁の継ぎ目に車体を故意にぶつけて停止させている。

運転手のある種“超人的なコントロール”により、バスが路外に転落するという最悪の事態は防ぐことができた。今回の表彰はこうした活躍が理由となっているのは間違いない。

運転手は「あのときのことは思い出したくないが、パニックにならず、乗務員が冷静に事態に対処することを受け入れてくれた乗客の協力が大きい」とコメントしている。

《石田真一》

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