21日未明、広島県廿日市市内の国道2号線で、共に西進していた大型トラックと大型トレーラーが接触。大型トレーラーが併走する広島電鉄・宮島線の線路に転落する事故が起きた。
この事故によってトレーラーを運転していた49歳の男性が死亡。鉄道施設にも損害を与えたため、同線の運行が始発から中止されるという影響も出た。
広島県警・廿日市署によると、事故が起きたのは21日の午前2時30分ごろ。廿日市市阿品1丁目付近の国道2号線で、山口県方向に向けて西進していた大型トレーラーと大型トラックが接触した。
大型トラックが外側の走行車線を、大型トレーラーが内側の追越車線を走っていたとみられるが、衝突の弾みでトレーラーは走行車線を横切り、道路左側を併走する広島電鉄・宮島線の線路に転落した。
トレーラーは屋根部分を下にして転落したため、運転席部分が大破。運転していた49歳の男性は全身を強打し、近くの病院に収容されたが約2時間30分後に脳挫傷などを原因に死亡している。
落ちたトレーラーは線路を塞ぐだけではなく、積荷のパルプを広範囲に渡って散乱させ、さらには架線柱2本も根元から折れたため、復旧作業には時間を要した。
宮島線は始発から運転を見合わせ、バスにより代行運転。午後5時過ぎに運転を再開したが、ダイヤ混乱による影響は丸一日続くとみられている。
警察では大型トラックを運転していた46歳の男性から事情を聞き、どのような経緯で事故が発生したのかを調べている。