【D視点】トヨタ『クラウン』…主役交替を意識したか?

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【D視点】トヨタ『クラウン』…主役交替を意識したか?
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★ゼロ・クラウンはゼロ・デザインか

初代クラウンは1955年に日本初の純国産乗用車として誕生した。クリームパンのように愛らしい丸みが繋がった外観は1940年代のアメリカ車を感じさせた。過日、NHKテレビの『プロジェクトX』で、このクルマが取り上げられた。デザインが売り物ではなかったにせよ、登場メンバーの中にデザイナーはおらず、日産『フェアレディZ』の巻を思い出すと、寂しく感じた人も居たに違いない。

歴代クラウンの中でデザイン的には、「白いクラウン」の名で登場した3代目クラウンをまず特筆できる。法人用途から、オーナーカーとしてマーケットを一気に拡大させた功績は大きい。この成功でデザイン部署は自信を高めたのか、独自性の高い“スピンドルシェイプ”の4代目を登場させた。これはいささか勇み足であったようでマーケットでは成功とはならなかったが、トヨタにしては画期的な、そして意欲的なデザインであったのが思い出される。

印象的なデザインは少なかったが、トヨタのトップクラスのクルマの自負からか、クラウンデザインの職人的な細部のこだわりは圧巻だ。歴代のデザインで、その技術が確実に深められ、クラウンに留まらずトヨタの他の車種にも広がり、トヨタ車のデザインの強みとなったことは多くの人が認めるところだ。

こうして見ると、グローバルカーに変身した12代目クラウンは、新たな主役登場に備えて、自ら主役の場を退くことにしたのだろうか。興味は尽きない。


1/3★新型クラウン、モデルチェンジの裏読み
2/3★クラウンが“小セルシオ”になった
3/3★ゼロ・クラウンはゼロ・デザインか
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《松井孝晏》

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