追われて17時間、「もう逮捕してくれ」

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北海道警は13日、札幌市内の家電量販店からDVDレコーダーを盗み出し、約17時間に渡って追跡するパトカーとのカーチェイスを繰り広げた34歳の男を窃盗容疑で逮捕した。男を追跡するために出動したのはパトカー18台、ヘリコプターが2機だという。

北海道警・札幌北署によると、窃盗事件が起きたのは4月11日。同日の正午ごろ、札幌市北区内にある大型家電量販店の店頭に展示していたDVDビデオレコーダー(約4万円)の入った箱を男が持ち去ろうとしているのを警備員が発見した。

警備員は男の後を追いかけたが、男は近くに駐車していたクルマに乗り込み、そのまま逃走した。警備員がクルマのナンバーを記憶していたこともあり、警察ではこのクルマの所有者である34歳の男が事件に関与した可能性が高いとして全国に指名手配していた。

警察ではその後も継続的に男の立ち寄り先などでのパトロールを続けてきたが、今月12日の午後1時ごろ、小樽市内の路上に手配中のクルマが止まっているのを小樽署員が発見。現場付近での張り込みを続け、午後3時ごろに戻ってきた男に対し、職務質問のために近づこうとした。

しかし、男は近づいてくる相手が警察官であることに気づき、クルマに乗り込んで逃走を開始した。警察ではヘリコプターを上空に配置、逃走する男の様子を空から把握するとともに、地上ではパトカーが追跡した。

男は実家のある岩内町方面に向けて逃走を開始。ただし暴走するというわけではなく、パトカーを振り切った後は赤信号も厳守するなど、切羽詰ったような様子は無かったという。

ただし、パトカーが接近すると男はこれに反応、運転が突然荒くなることもあった。警察ではヘリコプター2機に交替で上空から監視させ、パトカーと容疑車両は一定の距離を確保、男を刺激しないように注意を払った。

男の追跡にはパトカー18台が交替で追尾。逃走は一晩中続けられたが、逃走開始から17時間が経過した13日の午前8時ごろ、男が「もう逃げるのに疲れた。クルマを置いて待っているから捕まえてくれ」と110番通報。これを受け、警察では男を窃盗容疑で緊急逮捕した。

男は取り調べに対して窃盗の容疑を大筋で認めており、17時間に及ぶ追跡劇については「疲れているから何も話したくない」と供述しているようだ。

《石田真一》

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